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肩こり

肩こりの基礎知識

肩こりの基礎知識

 肩こりは長時間の同じ姿勢での作業や不良姿勢により、筋肉が持続的な緊張状態を強いられて内圧が高まり、静脈が圧迫されてうっ血を起こして新鮮な血液の流入を低下させ、酸素や栄養が不足して疲労物質が溜まるのが原因と考えられています。血行障害などで筋繊維内のATP(アデノシン三リン酸)が不足すると筋肉は緩めなくて緊張したままになり、更に血行を悪くして悪循環に陥ります。

 痛みが長引くと感覚神経が過敏になり、本来は痛みと関係ない刺激にも反応して痛みを感じ、その痛みが更に筋肉や血管を収縮させて血行を悪くする悪循環もあります。これらの状態が腰の筋肉で起これば、筋肉性の慢性腰痛になります。いずれにしても、筋肉の緊張をほぐして血行を良くすれば悪循環の改善を期待できます。

 肩こりの原因になる筋肉は主に僧帽筋と説明される事が多いですが、これは単純化し過ぎた説明です。腕の重さや姿勢により肩甲骨が下や前に引かれる力に対して正常な位置に保とうと働く僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋。下を向いたり、前傾姿勢の時に頭の重さを後ろから支える僧帽筋、板状筋、脊柱起立筋、横突棘筋。眼の動きに連動して頭の位置を微調整する後頭下筋。以上の筋肉の疲労が肩こりの主な原因と考えられます。

 これらの筋肉を触り別けて、その表情を感じ取り、コリの芯を捉えてほぐせば楽になります。コリの芯は米粒大か、それより小さく感じられ、シャーペンの芯位の太さに感じる事もあります。しっかりとポイントを捉えて明確な目的意識と確信を持ってほぐせば高い効果を期待できます。これを何時間も続けるのはそれなりに集中力を要しますが、家族や恋人や友人の肩こりをほぐす位の時間であれば、慣れてコツさえ掴めば難しくはないと思います。

自分で出来る対処法

 問題の筋肉を出来るだけ大きく動かして血流を促し、積極的に疲労物質を解消します。こっている所を自分の手で押さえて首や肩甲骨をゆっくり大きく回したり、ストレッチをして充分に筋肉を伸ばしたり、数秒間思いっきり筋肉を収縮させてから一気に脱力して、筋肉内の血流量が増すイメージをするのも有効です。

 僧帽筋の様に大きな筋肉は動きの幅も大きいので、自分で動かしたり伸ばしたりして緩めやすいですが、横突棘筋や後頭下筋群の様に個々の繊維が短い筋肉は動きの幅も小さく、自分で動かして緩めるのは難しいです。電子レンジで温めて繰り返し使えるホットパックや使い捨てカイロで暖めたり、お風呂にしっかり浸かって全身の疲れを取るのもよいでしょう。

 日頃の注意点としては、同じ作業姿勢を長時間続けないように、こまめに小休止をして首や肩甲骨の軽い運動をしたり、姿勢の改善と意識が大切です。前傾姿勢が癖になって背中や首が丸まって肩が前に巻いていると、体の前面の筋肉が伸ばされる機会が減って縮こまってきます。背すじを伸ばして胸を広げるのがしんどくなるので、これらの筋肉のストレッチも必要になります。