カテゴリー
未分類

筋収縮と血流の関係

筋収縮と血流の関係

 骨格筋の収縮様式には等尺性収縮と等張性収縮があります。前者は力を入れて張力が増しても、何かしらの抵抗で関節が固定されていて筋肉の長さが変わらない静的な収縮で、主に姿勢維持に関与します。後者は力を入れた時に張力が一定に保たれ、筋肉の長さが短縮して関節を動かす動的な収縮です。通常の運動では関節を動かす等張性収縮と、姿勢や体勢を維持する等尺性収縮が混在します。

 体を動かし続けるためには、等張性収縮と弛緩が交互に行われ、筋肉の短縮と伸長が繰り返されます。筋肉が伸ばされると、筋肉内の静脈も伸ばされて細くなり血液を押し流します。筋肉が元の長さに戻ると静脈の太さも元に戻り、その分の血液が流入します。効果は限定的ですが、この仕組みがストレッチにより血流が良くなる一因です。

 筋肉を力ませると筋肉内の圧力が上がり静脈を圧迫して血液を押し流します。力ませた筋肉を脱力すると内圧は下がって静脈は元に戻り、その分の血液が流入します。これが筋肉のポンプ作用です。筋肉を揉んで血行が良くなるのは、外から圧力を加えてポンプの働きを代わりに行うからです。

 デスクワークなど、長時間にわたり体の大部分が同じ姿勢で固定された状態では、姿勢維持に必要な筋肉は重力に対抗して等尺性収縮の持続を強いられ、筋肉内の血管は圧迫されたままで血行不良になります。手先のわずかな動きだけでは血行を改善する作用は不充分で、体を支えるために頑張り続けている筋肉は兵糧攻めをされているようなものです。この状況で肩こりや腰痛を感じるのは当たり前の反応で、筋肉からの救援信号を受け取れている証拠です。

 立ち仕事や座り仕事で同じ姿勢を長時間続けなければならない場合は、頭の重心線と体幹の中心軸を出来るだけ近づけて、姿勢維持に必要な力学的な負担を最小限に抑えるのが良いでしょう。更にエコノミークラス症候群の予防として、こまめに足首を動かして筋肉のポンプ作用を促し、水分補給も忘れないように注意しましょう。