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腰痛

ぎっくり腰は癖になる?

ぎっくり腰は癖になる?

 1度ぎっくり腰を経験した人が2度目のぎっくり腰を起こす確率は、1度もぎっくり腰を経験していない人が2度目のぎっくり腰を起こす確率の無限倍になります。従って、ぎっくり腰は癖になると言えます。ぎっくり腰を風邪や交通事故に置き換えても上記の文章は成立します。では、風邪や交通事故も癖になると言えるでしょうか。どこかに矛盾があります。

 ぎっくり腰の原因は色々とありますが、筋肉や椎間関節や椎間板の耐久力を超える負担がかかった時に、これらの組織が傷ついて痛みを出すパターンが多いです。長期間の筋肉疲労などで耐久力が落ちていればリスクが高まります。免疫力が低下している時に、それを上回る感染力を持ったウイルスに晒されれば風邪を引くのと似た様なものです。条件が揃ってきっかけさえあれば、誰もがぎっくり腰になる可能性があり、以前になった事があるかどうかは関係ありません。風邪を引きやすい人がいるように、ぎっくり腰になりやすい人もいますが、それは生活習慣や労働スタイルなどと、筋肉や椎間関節などの肉体的な強度によるところです。

 ぎっくり腰が癖になると考えてしまうのは、相関関係と因果関係を混同してしまうような、人間の認識パターンの錯覚が原因です。「ぎっくり腰は癖になる」という説はすでに世の中に広まり、多くの人の不安を煽っている事でしょう。その結果として、腰痛の再発を永続的に防ぐと思われる「根本改善」や「根治療法」といった幻想を追い求める心が生まれるのでしょう。

 生活習慣の見直しやトレーニングなどでぎっくり腰の発症リスクを減らす事はできますが、完全に腰痛を葬り去る事はとても現実的とは思えません。これはあくまでも私の個人的な見解なのでご安心ください。腰痛を再発させない体づくりで根本改善を掲げている「腰痛専門治療院」は全国各地にあります。近所で検索しただけでも「根本改善が可能な地域唯一の腰痛専門治療院」がわんさかヒットします。石を投げれば当たるといった状況です。私の見解が間違っていれば、数年後には日本から腰痛が撲滅されている事でしょう。